アドセンス管理画面で「シンガポールの税務情報を提出してください」と表示されたときの対処方法

2ヶ月ほど前、アドセンスの管理画面で突然このような警告が出ました。

adsense_singapore_tax_caution

今回はこの解決方法を解説します。

1. なぜ警告画面が出たのか?

素直に考えると、シンガポールで読まれて広告収入が発生したためと思われます。

シンガポールという国で発生した収益を受け取るには、シンガポールで税金を納める必要があります。ただし、日本とシンガポールの租税条約により、日本で納税することを条件に、シンガポールでの納税を発生させないことができます。

この警告は、上記の条件を実施して日本でのみ納税するか、あるいは日本とシンガポールの両方に納税するかを確認していると思われます。

「アドセンス シンガポール 税務情報」などで調べると色々な記事が出てきます。ただ、調べる限りでは2023年8月頃からの記事しかありませんでした。たとえば、それまではシンガポールで広告がクリックされても収益にしなかったけど、ある時期から収益としてカウントする処理が変わったのかもしれません。(この辺は推測です)

2. 対処方法

国税庁と財務省の記事を参考にしました。

わが国と租税条約を締結している国等において、わが国の居住者が租税条約に基づく租税の減免等を受けるため、租税条約の相手国等の権限ある当局に対して、わが国の居住者証明書を提出する必要が生じたときは、所轄の税務署で証明請求を行うことができます。

No.9210 居住者証明書の請求|国税庁

このように、税務署発行により居住者証明書を提出する手段があります。

「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とシンガポール共和国政府との間の協定を改正する議定書」

我が国とシンガポールとの間の租税条約に対する本条約の適用関係の概要 : 財務省

上記に記載の通り、日本とシンガポールは二重課税回避のための協定が締結されています。

ということで、自分の住んでいる場所の最寄りの税務署に行って、居住者証明書の発行を依頼しました。

具体的には、こちらの書類を印刷して記入します。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/osirase/data/pdf/kyojyusya_shoumei_03.pdf

印刷したらこのように記入しました。税務署の名前、住所、氏名、電話番号などは、それぞれご自身の記入内容と読み替えてください。

An example of proof of country of residence

2部記入してから税務署に行って申請します。

ただし、私が行った時期が2024/1/4と年始の時期だったためか、2週間以上かかると言われました。住んでいる地域、時期によって時間がかかるようです。

その場で完成日を教えていただけたのですが、私はその日に税務署に行くことができなかったので郵送依頼をしました。

封筒を受け取り、切手を貼ってから2部の申請書と一緒に提出しました。

2週間経って、申請書下部に税務署の記載と押印がついたものが返送されましたので、これをpdfスキャンしてからアドセンスの管理画面でアップロードしました。

すると、以下の内容のメールが来ました。

2024年1月20日に、お客様の税法上の居住地における税務情報を変更し、ただ今審査を進めています。
審査には 3~7 営業日かかる場合があります。お客様の税務情報が受理されて承認されましたら、メールでご連絡いたします。必要に応じて、さらに詳しい情報の提供をお願いするメールをお送りする場合があります。

この間は管理画面でも保留状態でしたが、1/30に再度メールが来てこのように書いてありました。

お客様がお支払いプロファイルに追加した税法上の居住地の税務情報が受理されて承認され、有効になりました。

管理画面を見ると、このように承認済みとなっていました。

Residense certification was successfully registered in adsense

3. おまけ

理由は不明ですが、今回の警告画面と合わせて今までの銀行口座登録が消えていました。
そのため、もう一度口座登録、数日後に振り込まれる金額(例:10円とか) を確認し、その金額を管理画面に登録することで登録完了させました。